「痛い」
「悪いな」

「痛い」
「すまねー…」

「痛い痛い痛い痛ーい!」
「分かったからわめくな」



あたしと隊長は、こんな変なやり取りを朝からずっと繰り返している。
今日は今朝からお腹と腰が重い。そう、女特有の“アレ”に
あたしはイライラしていた。



「第一、別に隊長が悪いワケじゃないんですから、隊長が謝らなくても…」
「いや、俺のせいでもあるからな」



隊長の言っている意味が分からず、また少しイラっとする。
しかし、流石にこればっかりは自分勝手だと思い,
ぐっと腹に力を込めてイライラを堪える。
すると、そのせいでヌルッとした感覚がジワリと下着の中に広がり
あたしは不快感に顔を歪ませた。
その顔はきっと、いつも眉間に皺をよせる隊長の顔に似ているだろうな、
と心の中で呟いた。



「何故隊長のせいなんですか?」



あたしの質問に、隊長は黙って隊長席から立ち上がると、
あたしが座っているソファーへ向かいあたしの横に座る。
そして、隊長が少しばかり霊圧を上げると、
隊長からひんやりとした空気が流れる。
これは月経のせいで体温が上がったあたしを労ってくれてる証。
どこまでも優しいあたしの恋人。



「で?何故隊長が謝る必要があるんですか?」



改めて、先ほどの質問を隊長に聞くと、隊長は少し顔を赤らめた。



「だってお前…それがねーと、俺の子が産めねーだろ?
俺の子を産むためにも耐えてもらわねーとな。
だから、その痛みは俺にも責任があんだよ…」



その瞬間、時が止まったように感じられるほど、
あたしは隊長の言葉にびっくりした。
だってそれはまぎれもなくプロポーズな訳で…



「おっ…俺の子?」
「おぉ///だから、辛い時はいつでも言え。
そん時だけは仕事でも何でもしてやるし、
昼寝もしたって構わん。眠気も伴うらしいからな」



ポリポリと赤らめた頬をかきながら、隊長はあたしの隣で仕事をし始めた。
つまり、今日はずっと、あたしのそばにいてくれるということ。



「たいちょ…///」



嬉しくなって思わず隊長を抱きしめた。
だって、そんな言葉を聞いたらお腹の痛みも甘く感じる。


隊長は凄く優しくて甘い。
だからあたしは、その優しさに甘えてしまう。

こんな甘い人が父親なら、さぞやその子供は
あたしに似てワガママな子に育つだろう。



飴は彼、ムチはあたし。

いや きっと、あたしも飴・・・・




終わり