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俺は今、猛烈に機嫌が悪い。それは仕事をほっぽりだして遊びに行った松本のせいだ。
「ったく…アイツどこに行きやがった…
毎回毎回こうやって探しに行かなきゃなんねー俺の身にもなれってんだ…」
聞こえるはずもない松本に、俺はブツブツ文句を言いながら隊舎を宛もないまま、
ズンズンと荒い足音をたてて歩く。
すると、聞き慣れた声(笑い声)が聞こえ、俺はピタリと足を止める。
「やだも〜修兵ったら!」
「いや、本当なんッスよ」
俺はチラリと声のする方を見ると、そこには仕事をほっぽりだして、
大きな笑い声をあげている松本と、頬を赤らめながら、
必死に松本に話しかける檜佐木の姿があった。
面白くねー…
俺は無意識に霊圧を上げてしまい、それに気づいた松本が俺の方を向いた。
「あっ隊長♪」
「ひっ!日番谷隊長!?」
俺がそんなに怖いのか、檜佐木は俺を見るなり背筋を伸ばした。
「松本…テメェ仕事しねーで何油売ってんだ…」
「嫌ですね隊長、ちゃんと書類を届けるって任務をこなしてるのに〜」
白々しい松本の科白に、俺は更に機嫌が悪くなる。
俺と仕事するよりも、檜佐木と話す方がいいのかと、醜い嫉妬心が俺の中に芽生えた。
「……来い、松本」
「わっ!」
俺は松本の手を掴むと、ぐっと引き寄せ檜佐木の事なんか構いなく、
ズンズンと隊舎の廊下を歩き、その場を後にする。
「………隊長?」
「…………」
後ろの松本が恐る恐る俺に声をかけてくるが、俺は無視してひたすら歩く。
すると、ふと、ある場所が俺の目にとまった。そこは隊舎の廊下で暗い場所。
“死角”
俺は松本の手をギュッと握ると、その場所に向かった。